
融資を受ける際には、借入総額と支払い回数、金利から月々のご返済額や利息の総額について業者より知らされることとなります。しかし、細かい部分を見落としていると後々になって、ご返済トラブルを招いてしまうかもしれません。借入したお金のご返済額の計算方法とシミュレーションについて覚えておくと便利でしょう。
トピック
利息の計算やご返済額の内訳を算出するのは面倒なことだらけ
借入先を決めるには、融資金額が自分の希望にあうかどうか、金利が低いかどうかが重要な指標となります。しかし、それと同時に、「無理のない計画で完済できるか」も大切なことです。月々のご返済額がどの程度かを比較・検討しながら各業者を選ぶことが必要でしょう。
また、借入金のご返済にあたっては、元金のほかに利息が必要となりますが、元金が完済できなければいつまでたっても、支払いが完了することはありません。したがって、月々の支払いにより、どの程度の元金が減らせるのかを考えることが重要です。
借金ご返済の仕組みから覚えよう
月々に支払うお金のうち元金がいくらなのかは、支払い金における利息の額を求めることでわかるようになります。これは、下記のような簡単な式で求められます。
【利息=ご利用残高×実質年率/365×ご利用してからの日数】
例えば、100万円を実質年率18%で借りたとすると、30日間でかかる利息は、
100万円×0.18/365×30
となり、この金額は14,794円ということになります。
借入金に発生する利息が求められたら、次に払うご返済金のうち、元金がいくらとなるのかもわかります。借入金を完済するためには、元金のご返済が必要となりますから、この値が重要です。上記の例を元にして考えてみましょう。
もし、あなたが毎月5万円のご返済をする契約を結んでいた場合、このうち14,794円が引かれた35,206円が元金への支払いとなります。
元金を早く減らせばご返済総額が低くなる理由
それでは、次月の支払いについてはどうでしょう。先ほどの計算で残った元金は96万4,794円ですから、次にご返済する時も利息を同じだけ支払って……と考える方もいるかもしれませんが、実際にはそれよりも少ない額となります。
というのも、利息はあくまでも「今ある元金にかけられる金利から得られる」という仕組みになっているため。次の支払い日にはご返済が終わっている分については利息が発生しません。そのため、同じ計算式で再度利息を求める必要があります。
今回の場合は、14,273円が利息ですから、同じように5万円を返せば35,726円が元金ご返済に充てられ、残高は92万9,247円です。
このように、元金が減っていけば同時に利息も小さくなっていくのが借入ご返済の基本的な構造。ですから、元金を早く減らすことが支払い総額を少なくし、ご返済期間を短くするためのポイントといえるでしょう。
気を付けておきたいご返済方式
借入金を上手に返していくためには、利息をいかに減らしつつご返済できるかが重要でしたが、業者選びをする際に注目したいのはご返済方法についてです。実は、上記で紹介したのは、あくまで利息の算出方法、仮に5万円を毎月返すという条件を設定しましたが、実際には毎月返すお金は業者や契約ごとにも変化します。
例えば、定率リボルビング方式を採用しているようなところでは、毎月決まった額をご返済するのではなく、一定の割合でご返済額自体も変化していきます。総額が減少すればだんだんと少額になっていくのですが、逆にいえばご返済期間が延びて利息の支払いも多くなってしまうということです。
その他にも、残高スライド元利定額ご返済方式をはじめとしてさまざまなご返済方法があるため、これらの方法も金利と共に比較しながらご返済期間や借入総額について検討していくことが必要となります。
シミュレーターの活用をしよう
とはいえ、一つ一つの業者を借入したさいの金額から完済までのシミュレーションを自分で計算していくのは時間も手間もかかってしまいます。借金を考える場面は、お金を早く用意しなければならないと焦っていますから、こうした手間を省いて効率良く探したいと考える方も多いでしょう。
そこで、考えたいのがご返済シミュレーターの活用です。これは、金利や借入総額を入力したら自動で完済までのシミュレーション計算を行ってくれるというもの。各消費者金融のウェブサイトや、一般のサイトで公開されているので活用してみましょう。
借入金額の計算は、利息の仕組みがわかっていないとなかなか大変です。しかし、ご返済方式や金利によっては大きな差が出てしまいますから、基礎的な部分をおさえつつ、シミュレーターを活用して上手に業者選びをしましょう。
コメントを残す